2016.06.13
【こんなところにボンカレー#2】長野の高校生は「ボンカレー広場」で大活躍?
「長野に『ボンカレー広場』がある」。こんな噂を調査してみると、長野県小諸市にある小諸高等学校(以下、小諸高校)の存在が浮かび上がりました。学校の生徒たちから「ボンカレー広場」と名付けられ、日常会話の中でも当たり前にそう呼ばれる場所があるようです。一体、それはどんな広場なのでしょうか。早速、小諸高校へ突撃取材を敢行しました。
高原の高校に「ボンカレー広場」があった
小諸市は長野県東部に位置しており、江戸時代には小諸藩の城下町として発展してきた地域です。人口は約4万3000人(2016年5月現在)。小諸城址懐古園や高峰高原、日本百名山の一つでもある浅間山が主な観光スポットになります。
そんな小諸市内、標高800mの高原にあるのが小諸高校です。普通科は110年以上の歴史がある伝統校で、キャッチフレーズは「緑と自由と歌声の学校」。長野県下で唯一の音楽科は創立20年を超え、これまで東京藝術大学に何人も送り出すなど、高い教育水準を誇ります。
小諸高校の音楽科主任 池内宏明先生によれば、年に一度「野岸祭」という文化祭を実施しており、音楽科の2年生はミュージカルを発表するそうです。その練習で使われるのが「ボンカレー広場」。ミュージカルの練習は広い場所が必要になるため、教室である程度練習したら、動きを合わせるために広場を使います。
高校生の文化祭ではありますが、音楽科として歌を専攻している生徒もいれば、さまざまな楽器専攻の生徒もいるため、本格的なミュージカルの歌も演奏もクラス内でできてしまうのだとか。当然、衣装や小道具なども自分たちで手作りします。
「これは似てるねえ」と先生も納得
なぜ「ボンカレー広場」と呼ばれるようになったのか。その正確な時期や経緯は、小諸高校の先生方にもよくわからないようです。「ミュージカルの発表が音楽科9期生から始まったため、時期としては、10年くらい前から呼ばれるようになったのかもしれませんね」と池内先生は頭をひねります。
しかし、実際に写真を見てもらえれば理由は明白です。広場の壁に描かれた三色の半円とボンカレーゴールドなどのパッケージにある重なった丸とがとても似ていることが、その名前がつけられた由来だと考えられます。
黄色やオレンジ色の半円を重ねた「ボンカレー広場」のデザインも、誰が発案し、誰が決定したのか定かではないとのこと。「小諸高校の音楽科は平成7年(1995年)に開設されたのですが、広場はその前からありました。ボンカレーを意識したかどうかは何とも言えないですけど…、似てるねえ」と池内先生も納得します。
池内先生は、「ボンカレーゴールド 辛口」の色味が一番似ていると感じたようです。「『ボンカレー広場』の三重の半円に、赤い丸を足したらそっくりになりますね。パッケージを改めてよく見ると、ボンカレーは四重丸だったのかな?」と双方を見比べたことで、細かな違いに気づいた様子です。
ただ、四重丸に見えるボンカレーのトレードマークですが、実は「ボンカレー広場」と同じ三重丸です。「ボンカレーゴールド 辛口」の場合、真ん中に赤い円が配置されているものの、これはパッケージの色。中心が抜けたドーナツ型の三つの円が重なったものがマークの正体でした。とは言え、中心にある赤い円が三重丸とつながった感じもあって、四重丸に見えても仕方ないかもしれません。
軽音楽部は「ボンカレーライブ」で熱演
小諸高校のボンカレー広場は音楽科2年生のミュージカルだけでなく、3年生の野外音楽会でも使います。文化祭の当日、「ボンカレー広場」を会場にして、「ピアノなどの楽器やマイクを並べて、複数人が同時に演奏をするアンサンブルを発表します。広場の反対側に校庭に向かう階段があるので、そこを客席に見立てた特設の野外音楽堂です。生徒の父兄をはじめ、聴衆でいっぱいになりますよ」と池内先生は説明します。
音楽科の生徒に加えて、軽音楽部も新入生歓迎ライブを「ボンカレーライブ」と称して開催しているそうです。軽音楽部は、いつも屋内の部室で練習していてあまり外に出る機会がないため、野外ライブを新入生の勧誘に活用します。そのほか、吹奏楽部の定期演奏会の会場にもなっていて、毎年演奏会のポスターにも利用するため、人文字を作って写真撮影をして記念に残しています。「ボンカレー広場を背景にして、人文字とのコラボレーションが素晴らしいですね」(池内先生)。
目に見えないボンカレーとの共通点
「小諸高校のオレンジ色と黄色の3つの半円」と「ボンカレーのオレンジ色と黄色の3つのドーナツ型の円」――。全く一緒ではないけれど、一目で似ていると感じるデザインが共通項となり、長野県の高校に生まれたのが「ボンカレー広場」でした。
この名前は自然発生的に生まれたもので、もちろん公式な名称ではありません。それでも、先の「ボンカレーライブ」のように生徒たちへ深く浸透していたり、時に学校行事の案内でも「場所:ボンカレー広場」と書かれたりと、学校関係者にとって馴染みの場所であり、親しみを感じる名前となっているようです。
ところで、普段はあまり意識しないかもしれませんが、レトルトカレーであるボンカレーが地道に目指し続けているのは生活者の“助けになる”こと。「便利さに加えて、味のよさ、そして安全・安心」という思いを持って、日々暮らしている人たちの役に立ちたいと思っています。
そんな意味では、長く小諸高校の皆さんに親しまれ、あれこれ役立つ存在の「ボンカレー広場」は、誰かの“助けになる”という点でもボンカレーの思いに通じるのかもしれません。デザインという目に見えるものだけでなく、内側に秘められたもう一つの共通点と言えるのではないでしょうか。
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