2016.07.12

【こんなところにボンカレー#3】宮崎県でボンカレーの「おいしさ三重丸」が大量発生中?

「宮崎県に出張で行ったら、ボンカレーの『おいしさ三重丸』のマークを持った人のポスターをたくさん見た」という話を聞きました。「本当にそんなポスターがあるのか?」と思っていたら、「宮崎県の人と名刺交換したら、なぜだかボンカレーの三重丸マークが付いていたよ」という証言も。 この話題に共通するのは、九州南東部に位置し、温暖な南国イメージのある「宮崎県」。そこで早速、宮崎県のホームページから捜査してみることにしました。

宮崎県知事も思わず「似ている…」と感じた

hinata05すると、トップページに噂のマークと思われるものを見つけました。「日本のひなた」と書いてあるバナーです。おずおずとクリックしてみると、「日本のひなた宮崎県」特設サイトが開きます。かわいい女の子が持っている橙色から黄色へのグラデーションの円盤は、確かにボンカレーの「おいしさ三重丸」のマークに似ています。

そこで、宮崎県庁に電話をして、このマークがどのように出来たのかをお尋ねしてみました。教えてくださったのは、宮崎県 商工観光労働部 観光経済交流局 オールみやざき営業課 主査(物産・PR担当)の門川豊士さんです。

―「日本のひなた宮崎県」というキャッチフレーズとマークは、いつ頃からお使いなのでしょう?

「『日本のひなた宮崎県』は、このキャッチフレーズとともに、宮崎の魅力を県外に発信していこうという、宮崎県を挙げて取り組んでいるプロモーションなのですが、ロゴマークと併せて、2015年5月に、宮崎県知事より発表させていただきました。プロモーションでは、このマークとともに、ポスターやWebサイトや、イメージをお伝えするムービーなども制作しています」

―なるほど。そうだったんですね。でも、たいへん失礼ですが、ボンカレーの「おいしさ三重丸」のマークに似ていますよね?

「部内でもそういう意見は出ました。実は、このプロモーションの計画段階で知事にデザインを見てもらったとき、知事からも『似ているね』という話しが…」

―それで知事は、なんとおっしゃったんでしょう?

「せっかくだから、コラボできるといいねと」

これは予想外の反応です。さすが「日本のひなた」のみなさん、おおらかで、くよくよせず、前向きです。マークは予定通り発表しつつ、ボンカレーを製造する大塚食品に接触して、コラボレーションしましょうと持ちかけたということです。

ただ、当初は「どんな風に大塚食品へアプローチしたらよいのか」と悩んでいたところ、別の担当者から「それなら、他の県産品の利用でもお付き合いのある南九州ファミリーマートさんに相談してみては」というアドバイスがあったようです。

同社は地域でコンビニエンスストアの店舗を運営するだけでなく、地域ならではの商品開発も手がけているとのこと。そこで、南九州ファミリーマートさんに仲人役になってもらって、「日本のひなた」と「ボンカレー」がお見合いすることになりました。

「ここまで似ているならコラボしかない!」

さて、この話を受けて宮崎県を訪問した大塚食品でボンカレーを担当する垣内壮平はどう思ったのでしょうか。

―最初に「日本のひなた宮崎県」マークを見た感想は?

「ウーム、これは似ている…。あまりにも似ている! と思いました」

―ということは、怒っちゃったのでしょうか。

「いえ。もう、ここまで似ているなら、いっしょにコラボ商品を作るしかない! と考えました」

おっと、ボンカレーを擁する大塚食品も「日本のひなた」に負けず劣らず、おおらかで前向きでした。これはきっと、宮崎県をサンサンと照らす太陽のように、熱い心の通ったコラボ商品になるに違いない…、などと想像していたら、「これが2016年7月に発表した、その新商品です」と、デスクに置かれたのがこのパッケージ。

その名も「ひなたの恵みボンカレー キーマ辛口」――。なんと、「日本のひなた宮崎県」マーク付きで、ボンカレーの三重丸のマークもどどーんと入っています。

ひなた育ちの豊かな食材がキーマカレーを彩る

hinata01―実際のところ、どんなコラボレーションをしたのでしょう。まさかマークがついているだけということはないですよね。

「これには宮崎県産の肉や野菜、果物が、ふんだんに入っているんですよ」

―なるほど。宮崎県産と言えば、やっぱりマンゴーですか? 宮崎牛も有名ですよね!

「はい。県庁の方からもご提案があり、私たちも検討しました。しかし、さすがにそれらを使うと超高級カレーになってしまって、商品を気に入っていただいても、気軽に食べられる値段にはできないんです」

―マンゴーと宮崎牛、却下…。

「ですが、宮崎県には牛肉だけでなくおいしい鶏肉もあります。そこで南九州ファミリーマートさんとも相談して、鶏肉のキーマカレーにしていくという方向性を決めたのです」

―オー、カンバーック。マンゴー・アンド・ミヤザキミート。

「他にもとてもよい材料がありました。宮崎県原産の夏みかん、日向夏です。この果汁をたっぷり使ったところ、さわやかでおいしいカレーになりました。さらに、やっぱり『日向(ひなた)』ですから、カレーの色も赤や橙色を引き立たせたい。そこで選んだのが、宮崎県産のにんじん、赤ピーマンです。これらのどれもが、さすが『日本のひなた』で育ったうまみを持っています」

結果的に、宮崎県と大塚食品と、双方の担当者たちが想定していた以上に、本当に「日本のひなた宮崎県」にぴったりな材料、見た目、味のカレーが出来て、両者は大満足です。これなら、「当然お客様にも満足いただけるはず」と自信を持っています。

似たもの同士のマークが縁で始まったコラボカレープロジェクト。偶然と関係者の努力とが相まって、地域の特長が色濃く出たおいしいボンカレーになったようです。宮崎県の方はもちろん、全国の方々にご賞味いただければと思います。

hinata02