忙しい私たちのごはん事情

2015.11.05

3分でヨーグルトをかき込むこともあるキャビンアテンダントの食事事情

“女性が憧れる職業”として、名前の挙がることの多いキャビンアテンダント。いつも笑顔で乗客に接している彼女たちですが、裏では大忙しだそう。なかなか知る機会の少ない仕事の舞台裏や食事事情を、大手航空会社の現役キャビンアテンダントに伺いました。

 

 

国際線では「2時間程度の仮眠がやっと」

 

今回インタビューに応じてくれたのは、大手航空会社のキャビンアテンダントとして活躍する佐藤明奈さん(仮名)。勤務体系は「4勤2休」と呼ばれる6日間のサイクルです。

 

「4勤」の中には、ヨーロッパなどへの「国際線長距離フライト」、東南アジアなどへの「中距離フライト」、「国内線フライト」、トラブルなどで代理が急遽必要になったときのために待機する「スタンバイ」という仕事が含まれます。

 

キャビンアテンダントの仕事にデスクワークはなく、機内の仕事がすべて。「フライトタイムの1~2時間前に出勤して、搭乗する便のスタッフが集まりブリーフィングをします。フライトが終わって振り返りのミーティングをしたら、そのまま解散です」(佐藤さん)。

 

機内ではお客様に食事を出したり、出入国に必要な書類を配ったりと忙しく働きます。「国内線だと、基本的に休憩はありません。国際線では、キャビンアテンダントが寝る場所もあるものの、例えばロンドン行き11時間のフライトでも、交代で2時間寝られるくらいでしょうか」と佐藤さんは説明します。

 

搭乗便によって全く違うキャビンアテンダントの一日

キャビンアテンダントのスケジュールは、その日どんな便に搭乗するかに左右され、かなり不規則です。「9時に出社。国内線で1日3往復フライトをこなして18時退社」という、オフィスワーカーに近い時間帯で働く日もあれば、「早朝3時ころタクシーで出社し、13時ころには仕事が終わる」という日もあります。勤務スケジュールは、比較的早いタイミングで決定し、心身ともに準備できるものの、急な変更に見舞われることもあるようです。

 

待機が続くスタンバイの日は、「9時から15時まで」など指定された時間帯はオフィスでひたすら待ちます。例えば、スタンバイ時間終了ギリギリの15時にフライトへ呼ばれた場合でも、すぐに搭乗する必要があるそうです。「スタンバイのときは、時計を見ながらドキドキしています」(佐藤さん)。

 

また、国内線と国際線のバランスはバラバラ。「ずっと国内線のときもありますし、四国への往復便をこなしたあと、翌日すぐに国際線でヨーロッパへといったスケジュールも経験しました」と佐藤さんは仕事のハードさを語ります。

 

華やかな仕事の陰で厳しい食事環境も

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キャビンアテンダントの仕事はもちろん、食事事情もなかなか過酷なもののようです。往復の搭乗が基本となるため、目的地に到着して、復路の便に乗客が搭乗するまでが休憩時間になります。

 

「休憩は1時間くらい確保されていますが、往路の便が遅れたりすると、休憩を短くして調整するため、ヨーグルトなど軽いものを3分くらいでかき込むことも少なくありません」(佐藤さん)。機内清掃の邪魔にならないように、立って食事をとることもあるといいます。

 

国際線では弁当が用意されているものの、食べる時間がなかったり、冷たい食事だと食欲がわかないといった事情もあるようです。「キャビンアテンダントになったばかりのころは、痩せてしまいました。体力を使うし、体調を崩す同僚もいましたね」と佐藤さんは明かします。

 

キャビンアテンダントという仕事柄、サッと食べられて腹持ちがいい食事が好都合。勤務中は冷たい食事が多いため、温かい食事は素直にうれしく感じるそうです。乗客として接しているだけだと、華やかに見えるキャビンアテンダントという仕事。休憩や食事の面では、苦労が少なくないようでした。