お客様の要望から再誕生した「ボンカレーネオ オリジナル 甘口・辛口」

2016年8月、「ボンカレーネオ オリジナル 甘口・辛口」が発売されました。これは3年前まで販売されていた甘口・辛口を、お客様の要望により新たに復活させた商品です。その復活の経緯や新商品として何が変わったのかを、開発担当である大塚食品の船蔵真吾に聞きました。

 

「ボンカレーネオの甘口・辛口を復活させて」

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——「ボンカレーネオ オリジナル 甘口・辛口」を再度販売することになったのは、お客様の要望が多かったからだと聞きました。

船蔵:そうですね。甘口・辛口は、2015年に販売終了としたのですが、それぞれについて、お客様相談室に「またあれが食べたい」「どうしてなくなったの?」といったご意見、ご要望が寄せられることが多かったのです。

funakurasan販売終了した商品について、そうした意見や要望をいただくことはこれまでにもあったことですが、今回は特にそう言ってくださる方が多かったことから、復活させることになったのです。とは言え、私たち商品開発者も「常によりおいしいものを目指したい」というこだわりがあります。ですから、全く同じレシピではなく、ブラッシュアップさせたいと考えました。

この矛盾をどうクリアするのかが、いつもの商品開発とは違う難題でした。つまり、せっかくお客様から評価をいただいているわけですから、同じ味を食べていただきたい気持ちと、でもやはり進歩があるようにしたいという気持ちと、この両方でどう折り合いをつけるか、ということです。

 

——ところで、お客様に愛された甘口・辛口とはどのような商品だったのですか。

船蔵:この甘口・辛口に共通するのは、家庭的な味だということでしょう。もともと「ボンカレーネオ」は甘口・中辛・辛口の3種類でした。しかし、2015年から、インド風・欧風・オリジナル中辛の3種類にしたのです。これは、具材を含めた外観、調味料の配合、風味を専門店のカレーに近づけるリニューアルでした。

これはこれで、お客様からの評価をいただけたのですが、ただ一方で、復活を希望される声が多かったのは、家庭的な味も求められていたということだと思います。わかりやすく言えば、じゃがいもがゴロンと入った感じの、懐かしさのあるカレーを食べたいというご要望でしょうか。

 

材料にこだわって、あの味をよりおいしく

——そのニュアンスをうまく伝えられれば、また食べてくれる方に満足してもらえそうです。その上で、新しい何かを盛り込もうとしたのでしょうか。

船蔵:今回は、材料にこだわりました。まず甘口について、甘みを出すために砂糖を使うのですが、今回は沖縄で加工した黒砂糖を使っています。また、砂糖に加えて、徳島産のサツマイモも使用することにしました。これらの食材によって、同じ甘さでも甘みの質が変わってきます。

次に辛口ですが、辛さに加えて、よりスパイシーさを感じてもらえるようにしました。そのため、カレー粉は3種類を配合することにし、ガラムマサラも加えています。

カレー粉を3種類にしたのには、狙いがありました。一つは、香りの豊かなものを選んでいます。もう一つは、“ボディ感”言い換えれば“味わい”を引き立てるもの。そしてもう一つが、シャープさを与えるものです。

 

——カレー粉といっても、風味の異なるものがあるんですね。生産に当たり、難しい点はありませんでしたか。

船蔵:まず原料の手配が大変でした。沖縄で加工する黒砂糖は、貴重なもので量を揃えるのに苦労しました。徳島産のサツマイモも、生鮮だけに産地を徳島県に限定しているので調達は簡単とは言えません。「ボンカレー」の製造では1回に1万食以上作りますから、揃えなければならない原材料が非常に多いのです。

また、カレー粉のブレンドも、試作と実際の製造では調整が必要で、ここは頭を使うところです。出来上がってすぐ提供するレストランとは違って、狙った香りの特徴をレトルトカレーの製造過程でも再現できるようさまざまな工夫をします。

さらに、レシピを絞って一つに決めるプロセスも大変でした。開発は5~6名のメンバーで当たり、それぞれ意見を出し合って進めるのですが、いくつものレシピ案が出てきます。案と言っても、開発者からすると全部かわいいもので、一つに決めるのが難しいのです。

 

夢は食卓を囲む家族全員に提供できるカレー

——ただ、その大変さも楽しいのでしょうね。船蔵さん個人として、今後はこんなカレーが作りたいという夢や計画がありましたら教えてください。

船蔵:今回は砂糖、さつまいも、そしてスパイスにこだわりましたが、次は肉にこだわったカレーを作りたいですね。特に「ボンカレー」でビーフはずっと使っていますが、ポークやチキンでおいしいカレーを作ってみたいと考えています。しかも産地にこだわったものをやってみたいです。

もう一つは、まだまだ夢の段階ですが、家族で楽しめる商品を作りたいと思っています。今までは、おいしいカレーをレトルトで1人前ずつお届けするということをやってきましたが、家族全員分を提供する商品を開発できたらと考えています。それはレトルトではなく、カレールーやペーストという形になるかもしれません。